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三木那由他『会話を哲学する コミュニケーションとマニピュレーション』(光文社、2022)読了。

会話とはどういった営みなのだろう。本書では「コミュニケーション」と「マニピュレーション」の両輪で考える。「コミュニケーション」を、一般的なバケツリレー式のものではなく、「約束事の積み重ね」と捉える。「マニピュレーション」は会話を通じて誰かの心理や行動を操作しようとすること。
全編でフィクション作品を次々取り上げ、その二つの観点から分析していく。
興味深い事例が多数引かれ、これを機に読んでみたいと思う作品も多数あった。
最終章の第七章「操るための言葉」は悪質なマニピュレーションをいかに非難するかに踏み込んでおり、とても参考になった。

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