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三宅 香帆『なぜ働いていると本が読めなくなるのか 』(集英社、2024) 、読了。

予見で随分警戒していたが、興味深い内容だった。その歴史性を丹念に 調べ、時代背景とともに「なぜ」に切り込んでいく。
「自己啓発」ということについても、批判と、批判への批判の両方の眼差しがある。
現代を〈強制サれていないのに、自分で自分を搾取する「疲労社会」〉であるとしたところは慧眼だろう。「私たちが戦う理由は、自分が望むから、なのだ」というのは、実に新自由主義を言い当てている。
取り敢えず「ひとつの文脈に全身でコミットメントすることを称揚するのは、そろそろやめてもいいのではないか」という提言も説得力があった。

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