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アメリカは公的保険ではなく、私的保険会社によって保険制度が成り立っている。ベトナム戦争後のアルコール・薬物依存症の増加によって、私的保険会社の多くがそれらを保険の対象に加えた。ひいては「儲かる」ことに繋がり、医療の外部においても安価に依存症の援助・ケアができる道を開いた。医師の判断ではなく、私的保険会社が依存症の本人や家族を保険適用の対象とすることで、援助の対象となった。

ということを信田さよ子が書いており、開業心理相談機関が自費並みの日本とはかなり制度が違うなと思った。日本でも医者以外の例えば臨床心理士よるカウンセリングもなくはないが、臨床心理士が常駐している病院/クリニックは稀で、家族療法など論外、というのが一般的だと思う。

公的保険を保ちつつ、カウンセリングや家族療法にも保険がきく。それが一番望ましいのだけれどね……。本当は不要、あるいはもっと少量でシンプルな薬剤処方で良いものを、ガバっと薬を押し付けて終わり、ということが多すぎる……。

抑鬱症状で心療内科にかかったら、薬ですぐ良くなった!早期発見早期治療が大切!という言説も完全には否定はしない。

しないが、運だのみの側面もあることも知っておいた方が良いと思う。
映画化・ドラマ化され有名になったエッセイ漫画・細川 貂々『ツレがうつになりまして。』も原作には薬物性の躁転が描かれている。卯月妙子 『人生仮免中』にも薬物による影響と見られる異常が多く描かれている。著者の意図と違った、薬物の現れ方の描写に真実味を感じてしまう……。

処方薬を飲んで症状が改善した。それは良かった。服薬に罪悪感を持つ必要はない。
けれど、自分が改善されたからといって、気軽に他者におすすめするのは推奨しかねます……。

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