昔呟いてたアルファベットチョコにまつわるあむあず妄想
また別の日には、「今日はどっちも揃えられなくて…」とがっかりするあずさ。「ふむ、ちょっと見せてもらえますか」と言いながらチョコを見るあむろ。ひょいひょいと5個選んで、「今日はこちらをいただきますね」と言って取り出したのは、A・Z・U・S・A。「美味しくいただきますね」と笑顔で言うあむろに、あずさは「ヒェ…炎上…」と顔を赤くしたり青くしたり。
そのうちに、あむろがポアロを辞める日がやってきて。これだけ親しくしていたんだから悲しまれるだろうなと思っていたあむろの思惑に反して、あずさは最後まで笑顔だった。別れ際に、「あむろさん、最後まで急なんだもん。お別れ会もお餞別も用意できなくて…。せめてこれ、持っていってください!」と言って渡されたのは、いつものアルファベットチョコ。袋ごと渡してくるので、「それじゃああずささんの分が……」と言うも、「ちゃんとした物も用意できなかったし、もう開けちゃってるやつだから、これくらい貰ってください」と押し切って渡される。これくらいはいいか、とありがたく受け取ることにした。
昔呟いてたアルファベットチョコにまつわるあむあず妄想
扉を開けると、驚いたあずさが振り返った。「あむろさん…?どうしたんですか、忘れ物?」目元は赤く、瞳は潤んでいるように見える。ああ、これは。玉ねぎのせいだなんて言わせない。
カウンターの上に、貰ったチョコを袋からザラザラと取り出す。ハッとするあずさ。「あずささん、このチョコ、たまたま開封した残りなんかじゃないですよね?」「え、な、なんで…」「だって、ほら」そう言ってチョコを並べ始めるあむろ。そこには
A M U R O S A N S U K I D E S U
真っ赤になるあずさ。「なんで見つけちゃうのぉ…チョコの中に隠してたのに…」
あずさは、あむろがそろそろポアロを辞める気配を感じて、あらかじめこのチョコを揃えて用意していた。気づかれなくていいから、チョコに隠した気持ちを持っていってもらおうと思って。
「暗号を解くのは得意なんです」満面の笑みで言うあむろ
「そうだわ、探偵さんだもんね…もぉ…やるんじゃなかったぁ」と照れるあずさ。
「いえ、探偵じゃないんです」
「えっ?」
「はじめましてあずささん、僕の名前は……」
@ymmr_orange かわいくってキュンとしました!最後まで笑顔でいる梓さん🥲
さよあむ〜はじふるまで短いのも良きです〜〜〜
@mi40530501 わ〜こんな長い妄想文を読んでくださりありがとうございます🙇🏻♀️💦初めはただチョコで気持ちを伝える妄想だったのに、気づけばはじふるしてました😂あずさに悲しい思いをさせるのはやりきれないので仕方ないですね😊
昔呟いてたアルファベットチョコにまつわるあむあず妄想
ポアロを出て、近くのパーキングに停めてあった車に乗り込む。胸の奥がぽっかりと空いたような、まるで空腹感のようなものを感じるが、気のせいだ、そうだ糖分不足だろうと言い聞かせて、もらったチョコを食べようと袋から何個か取り出す。
いつものあずささんとのやりとりの習慣で、書かれたアルファベットを確認してしまう。開けた袋の残りと言っていたから、揃うことはないだろうなと思いつつ。
いや待て……Aがある、MもUもある。珍しいな、A・M・U・R・Oと揃っている。まだあるな、残りは……
残りのチョコに書かれたアルファベットを確認した途端、取り出したチョコを全部袋に詰め直して車から飛び出した。ロックをかけるのももどかしい。ポアロへと走り出す。さっき別れてからそれなりに時間がたっている。間に合うか。間に合ってくれ。ポアロの店内に薄明かりがついているのが見えた。間に合った。札はCLOSEDだが、施錠はされていない。防犯意識についてはまた後でにしよう。今はもっと大事なことを伝えなければ。