わたしは『普通』という言葉には、無自覚な暴力性が潜んでいるので、その使用にはかなり慎重になる。
『普通』を辞書で調べると以下の説明がある。
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いつ、どこにでもあるような、ありふれたものであること。他と特に異なる性質を持ってはいないさま。
「―の状態」
─
これだけ読むと、無難な言葉のようにも思えるが。
しかし、『普通』を口にした瞬間に『普通ではないもの』も同時にそこに立ち現れており、ここにこの言葉の恐ろしさが潜む。
つまり、排他的な意味をオブラートに表現するために使われる言葉でもあるのだ。と同時に規範も生み落とす。
人について、「普通の私たち」という言葉を用いて何かが語られるときを考えてみる。
そこに直接的な表現として立ち現れていなくとも、実際には「普通ではない貴方たち」という存在があることを想定・共有しながら、その排除について語られている。
そして同時に、「私たちの在り方」も規範化する。
さて、『普通』という言葉を好んで何度も使用する政治家がいる。
本当に恐ろしいと思う。
普通って言葉は私もフォーマルな場所では言わないように気をつけてるな…。砕けてるとつい言ってしまいがちだけど
https://www.threads.net/@zonbi/post/DDDhKSbSxIW [参照]