>栗野宏文インタビュー後編 「脱エリーティズム」を掲げて、ファッションの行末を見つめる | NiEW(ニュー)
「昨今のアートブームにおいて、
高い洋服を買う代わりに
アートを投資対象として
転売目的に購入するカルチャーには、
生き方の違いなんだけどやっぱり自分は抵抗があります。
社会的に成功したオーナーや代表者が美術館を作ったり美術品を収集すること自体は、
ルネサンス時代の王族と同じことなので全く否定しませんが、
「アート」という言葉さえ使えば、ファッションが同等に語られるようなブランディングのあり方には少し懐疑的です。」
「近年の僕の大きなキーワードは「脱エリーティズム」。つまり、選民思想へのアンチテーゼです。
例えば、ファッションショーでお土産が置かれたフロントローに座る、あるいはアフターパーティに呼ばれて誰よりも先に限定品を手に入れられるといったシステムへのアンチテーゼです。」