ケイト・モートンの作風って言われてみれば近年のミステリの潮流とすごい合うよなあって新刊"Homecoming"のあらすじ見て思った。1959年のオーストラリアで起きた未解決の殺人事件について調べる60年後のジャーナリスト。読みたい。

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少しずつ読んでいる。ケイト・モートンの著作ってお話の最後からというか、事件の結末があって、そこからはじまる物語であるというか、"Happily ever after"で終わるお伽噺も、こんなことが起きてしまってこの先絶対生きていけないと思うような衝撃的な悲劇も、実際にはそこで終わりなどではなく、人生は、そして世界は続いていく、みたいな話じゃん。今回もきっとそういう話だなと思って。
で、"Homecoming"本編についてなんですが、1959年アデレードパートはいつものあの感じなんだけど語り手が中年男性(とはいえ昔だから年齢的には若そう)で、趣味が読書だけど、男性(に限らないようだけど特に男性)が本を読むことがあまり良いこととされていないから、妻も含め人に明かしたりはしない、という設定も苦いがすごく好き。
そして2018年ロンドン(✈︎シドニー)パート(1988年シドニー等、回想も含む)で、過去の事件を調べる過程で徐々に点がつながり線になってゆく。トゥルークライムジャーナリズムというか、ジャーナリズムの手法にも言及され、やはりモートンの作風て近年の傾向にぴったりだなという感じ。作中作(架空のトゥルークライム本)からの抜粋もあり、またそれが効果的な使い方で唸る。

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