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高橋幸宏 音楽の歴史(ele-king)

ele-king.net/columns/009039/

吉村栄一さんのテキスト。幸宏さんのバイオグラフィーに触れつつ、バンドとしての作品も含む膨大なカタログの中から代表作を選んでいる。

ぼく自身は80年代、YMOと、同時期のソロアルバムに強い衝撃を受けた後、少し遠ざかった90年代を経て、スケッチ・ショウから第3期YMO〜METAFIVEへと続くゼロ年代以降に再び幸宏さんの音を聴くようになった。

個人的なベストを挙げるとすれば、『音楽殺人』(1980)と第3期YMOへの助走となった『BLUE MOON BLUE』(2006)、そして今回の訃報に触れて初めて聴いた『HEART OF HURT』(1993)の3作。

『HEART OF HURT』は、「Saravah!」「Drip Dry Eyes」から90年代初期までの名曲を、アコースティックギター主体のナチュラルなアレンジで再録音したセルフカヴァー集(ゲストに大貫妙子、サンディーなど)。裸にされた楽曲の端々から、ポップス/ラブソングを心から愛していたことが伝わってくる。今だからこそ聴くべき優しいアルバム。幸宏さんからの贈り物だと思いながら、何度も何度も繰り返し聴いている。

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