『明日なき追撃』(1975) ※ネタバレ
物語の結末まで言及あり
カーク・ダグラス(マイケル・ダグラスの親父)が製作・監督・主演を務めた作品
ダグラスの意思が極めて強く反映された映画と考えていいだろう
議員当選を目指し選挙活動に熱を上げている保安官と、ダークヒーロー的な無法者が対峙するストーリー
最終的に保安官は失脚する
それまでの保安官が市民から支持を得ている様子も皮肉をもって描かれており、政治家への批判的な視点が貫かれている
保安官上がりの議員候補というところだけ見れば、特にタカ派政治家を標的にしてるようにも思えるけど、もっと広範に政治家という存在そのものへの不信を描いてるように感じた
現実のダグラスは政治への関心が強く、そちら方面の人脈も多かったらしい
ただ特定の党派に肩入れすることはなかったようで
うがった見方かもしれないけど、この映画もそういうバランス感覚にもとづいた一種のポーズのようにも見えた
あえて一歩引いた視点を強調しているような
続き
その他、馬から列車に乗り移るスタントは特撮ではなくマジでやってるようでびびった
あれけっこう危ないと思うけど
あと列車が火事になるのだけど、線路沿いの給水塔(蒸気機関車への補給で使うもの)と人力のポンプ車を使った消火シーンはけっこう貴重なのではと思った
考証的に適切な描写なのかは知らないけど