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『明日なき追撃』(1975) ※ネタバレ 

物語の結末まで言及あり

カーク・ダグラス(マイケル・ダグラスの親父)が製作・監督・主演を務めた作品
ダグラスの意思が極めて強く反映された映画と考えていいだろう

議員当選を目指し選挙活動に熱を上げている保安官と、ダークヒーロー的な無法者が対峙するストーリー
最終的に保安官は失脚する
それまでの保安官が市民から支持を得ている様子も皮肉をもって描かれており、政治家への批判的な視点が貫かれている
保安官上がりの議員候補というところだけ見れば、特にタカ派政治家を標的にしてるようにも思えるけど、もっと広範に政治家という存在そのものへの不信を描いてるように感じた

現実のダグラスは政治への関心が強く、そちら方面の人脈も多かったらしい
ただ特定の党派に肩入れすることはなかったようで
うがった見方かもしれないけど、この映画もそういうバランス感覚にもとづいた一種のポーズのようにも見えた
あえて一歩引いた視点を強調しているような

続く

続き 

で肝心の映画の出来だけど、テーマがテーマだけに映画の作りも生真面目というか
見せ場は少なからず用意されてるものの、ぶっ飛んだ演出もなければいかれたキャラクターが出てくるわけでもない
また登場人物の終盤の行動も、アンチ政治的なスタンス通りのオチに忠実に向かっていくようで、非現実的・ご都合主義的に感じられた
ある種の訓話を見せられてる感じというか、道徳の教科書的というか
映画として楽しめたとはいえない

ただ恥ずかしながら自分はカーク・ダグラスの顔を知らなくて、てっきり最後に勝利する無法者がこの人だと思っていたのだけど、エンドロールで保安官の方がダグラスだと知ってびっくりした
劇中で誰よりも恥をかく保安官の役を、製作と監督も兼ねるダグラスが自ら演じるところは意気に感じた
無法者の方を演じるのは年齢的に無理があったからなのかもしれないけど、いずれにせよ部下に見放され、市民からの信頼も失って喚きたてるみじめな姿を強い熱量をもって演じていた
映画製作者・役者としてのダグラスの真摯さが感じられた映画だった

続く

続き 

その他、馬から列車に乗り移るスタントは特撮ではなくマジでやってるようでびびった
あれけっこう危ないと思うけど

あと列車が火事になるのだけど、線路沿いの給水塔(蒸気機関車への補給で使うもの)と人力のポンプ車を使った消火シーンはけっこう貴重なのではと思った
考証的に適切な描写なのかは知らないけど

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