久しぶりに『ゲド戦記 影との戦い』を読む5
ずっと自分が生み出した影(欲、恐れ)を受け入れることを拒否し(といってもそういう描写ではないがそういうこと)逃げていたが、とうとう他者が他者の欲望のために、力をとつゲドを利用しようと現れてくる。
他者の欲望は、行動や言葉から客観視しやすいし、本人に意思があれば飲み込まれずにすむ。ここは人生訓だね。その先の物語進行にも関係があるし示唆的。
計略にかかって、大切なものを失い、向かった先は故郷。ゲドは倒れるたびに常に誰かに助けられている。主人公目線で意識失ってその次の描写で意識を取り戻すのではなく、助けている人が描写される。大賢者になるものと目される人間も、人の助け無くして生きられはしないというなのだろう。
この物語で重視される言葉は他者との関わりがあるから必要なもので、ずっと主人公と他者という関係性が重視されている。
信頼する他者の目線、他者の知恵を得て打ち負かされようとしていたゲドは再び自信をつけるのだが、親として最高すぎる!オジオン!LOVE
対決の旅路についてきてくれるのは、真の友人であるカラスノエンドウ。
小学生以降子供の成長って親子で行われるものではなく、子供と友達とは育児書に書いてあるけれど、ここはまさしくそれなんだよなあ〜