立花家の双子兄弟+妹の話 

病弱な双子の弟睦月君と弱視の妹千歳ちゃんに気を回さざるを得なかった長兄の樹月君、そもそも自分が弟たちや周囲に手を差し延べなければという気負いに飲まれすぎていたようにも思えている。黒澤姉妹に逃亡の手引きをしても自分が同時に助かろうとは考えなかった辺りがまた。
そして儀式において弟を自分の手で殺めてしまった彼にはそういう拠り所が必要だったのかもしれないけれど、そのどれもが睦月君と並ぶまでには至らなかった、と。

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立花家の双子兄弟+妹の話 (続) 

根幹で「魂を同じくする掛け替えのない双子の弟」と「病弱ゆえ時に助けなければならない弟」が不可分だったがためにそれを当たり前としていた (黒澤姉妹を逃がした後にも合わせて睦月君に許しを請うていたのも大きいファクター) のなら、何ともやる瀬ないもんだ。

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