あと直言って戦争で儲けたことへの罪悪感はなかったのだろうか…。
独白が始まる時、それも出てくるのかなと思ったらそれは全くなく、直道と闇市で酒を呑んだとかはるに内緒であれこれしてたとか、の方向性は流石に想定外だった。
43話。家父長制の悪いところをチャーミングにコーティングして煮詰めた回で「家族ってサイコ〜じゃね?それで良くね?」で回収されたなぁと思ってたら、直言を讃えている人たち(可愛げあって良いとか…)がいて、少し驚き。
「俺は駄目な愚かな男なんだ」と言うの、これ言ってる本人は実は気持ち良さそう。誰かに言われると辛いが(それは分かる)先に自分で先手を打って言うことでダメージも少なくできる。誰かにフォローしてもらえる期待もしているはず(繰り返すと自己陶酔が強くもなるから厄介ではあるが…)
ただ「俺は駄目な愚かな男なんだ」は本気で自覚してたら口には出せない。てっきり寅子ならやたらそれを口にする直言に「うん、そうだね」「うん知ってる」ぐらいのことを言うのかなと期待したけど。ただ台詞としてこれを直言に言わせたのは巧いな、と思った。
直言、寅子に口を挟めさせない勢いで「ごめん」と頭を下げ続けてたのは彼の狡さが出てた。あんなに謝り倒されたらそりゃ責めにくくもなるだろ。
謝れれば謝られるほど言葉を選ばないとこちらがキツい加害者になってしまうし、これ以上怒ったら悪いかな…とむしろ罪悪感を抱かされてしまう。
#虎に翼