『ジョーカー:フォリアドゥ』を見た
評判がすげぇ悪いのでどれだけのもんじゃい!と思いましてね
簡単にいうと退屈な映画
そしてその退屈さに意味のある映画
人生は退屈
劇場のようにはいかない
だが劇場のなかには人生のすべてがある
ジョーカーという稀代のヴィランの名前をかぶることになったアーサーが、その名前に翻弄され歌い踊り恋をして、罪を償う
一時的な熱狂から降りて退屈な人生を高らかに歌いながら生きていこう
テーマ自体わかりやすいし、いろいろ物議を産んだ前作の締めくくりとして美しいとは思うけど、これをヒーロー映画でやんなよって気持ちはある
とはいえ、『ジョーカー』でやったのは温情と言えなくもないのも理解してる
これをヒーロー側、たとえばスーパーマンとかバットマンでやられたら被ダメがすごいので、このへんはトッド・フィリップスの優しさと言えなくもない
そしてこんなにわかりやすい映画を受け入れられなかったひとたちが選ぶ次の大統領がトランプっていうのが、ジョークとして最低最悪
これ込みで作ってるんじゃないかって感じでトッド・フィリップスは稀代のコメディ監督だよ
裁判官役がスコセッシに激似だし
『ジョーカー:フォリアドゥ』が提示したバズとか熱狂みたいのから降りろよバーカっていうのを、興行作品を作成して金を稼いでる仕事のひとがのたまうっていう構造は、ジョークとして筋が悪いとも思うンだけど
その筋の悪さが選挙結果にもつながってる感じがする
よくわかんないけど、後年トランプ再選とからめて語り継がれる映画になる気がする
なんとなく、そんな感じがする映画だった