好みのフォーマットではない、のだけど、カタルシスがあるというのは間違いなくて……
受けの誠実と健気が、ちゃんと報われるということ。
現実だと、報われることってなかなかないし、気づいてもらえないし、理解されないし、気づいて理解されたら「こいつはほういう扱いをしても良い」存在と見做されて、自己犠牲を伴う誠実や献身は、今度はそれが当たり前のものとして消費されるようになる。
それをしないことが、怠惰で傲慢なわがままで、「なんでしてくれないの? ひどい、やなやつ!」なんて扱われたりする。
誠実が理解され報われる、というのは、理想的なファンタジーで、誠実を踏み潰されることが常である日々を知るものには、やはり、抗いがたいものがあるよ……