藤子・F・不二雄のオタク描写の解像度の高さは現代にこそ通じるところがあるよな。
Fがトキワ荘にいてオタクを受け入れられる環境にいたのが大きいんだろうな。
Fって、オタク仲間の間でもだいぶ引きこもりのディスコミニケーションなほうだから。まんが道読んでたらわかるわ。あれ、だいぶAの愛情が混ざってるだろうけど、ありていにいってA以外は社会生活を破綻してるひとばかりだ。
テラさんが異様にしっかり者に見えるけどあれもあの集団ならって感じ。今もそうだろうけど当時はただオタク内でイキってる癇癪持ちのおかしなひと。
他もまあ。
でも、全員楽しかったんだろうなあ。それがAにはまんが道、Fは各マンガにフィクションでキャラが世界に溶け込んでる。
腕力も学力もないけど博識なオタクとか実はなさそうだからな。だけど、愛を持ってその集団を描いてる。
手塚治虫も他のマンガ家もこの手の「連帯」をこれまであまり描いてない。みんなひとりで鬱々しつつオタクしてる。それをFが描いたからこそあとに続いたってところある。
TPぼんの冒頭オタクたちがぼんと話してるシーンにある青春な感じ。あそこにかわいい同級生女子は絶対いない。でもなんとか居させたいんだよ。だからFは描く。しずかちゃんもそう。のび太らと下校はせんよな。