高校の昔話
高校には牛乳の自動販売機があった。ビンの牛乳。牛乳は高校の窓から見えるところにある牧場で作られていた。
自販機には牛乳とコーヒー牛乳がある。だいたいの生徒は牛乳とコーヒー牛乳を1本づつ買う。ビンの牛乳は200mlだからというのもあるが、もうひとつ理由があった。
コーヒー牛乳が濃いのだ。コーヒー牛乳とはいえ、コーヒーが入ってるわけではないのが昔の製法。
あれは焦がし砂糖、つまりカラメルを牛乳と混ぜて作ってる。カラメルはプリンの上の黒いところだな。だから、実はコーヒー牛乳というよりプリン牛乳と言ったほうが正しいのよね。
どうもそこの牧場主はカラメルを景気良く多めにしている。だから濃いし甘い。もうちょっと薄めたい。だからみんなもう1本の牛乳を買い薄めながら飲んでいたのだった。
そしてこの薄め方でとてもうまくなった。これを久しぶりに飲みたいなとふと思い出した。
あと、駅の売店やスキー場のロッジの売店で昔売ってたビンの牛乳を温めるマシンのも久しぶりに飲みたい。