震災におけるセクシュアルマイノリティの話が色々回ってくる。『地方と性的マイノリティ 東北6県のインタビューから』では東日本大震災におけるセクシュアルマイノリティの人々や団体の聞き取りが重点的に扱われている。そこでは、避難所でセクシュアルマイノリティの視点を取り入れた設計や計画をすることが、多くの人の使いやすさになるという話とともに、その前提としてカミングアウトを強要しないような設計が必要であることが指摘されていた。さらに、その前提の前提として、カミングアウトを行わず地域に溶け込んでいるクローゼットの当事者にとって、配慮が必要な状態(パートナーと一緒に避難所に行くとか)になること自体が難しく、人によっては避難をしない、さらにはそのまま死ぬということさえ選択肢に入る、という話がなされていた。そしてそのような困難には着目されないし、また震災後の復興期では東京の人に利用されている感じがあり、東京で地震が起きたらどう考えるかを考えた方がいいと指摘したりしたと。この辺りすごく痛い指摘。確かに私はどこへどう逃げればいいかわからない。