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ゲゲゲの謎への納得いかなさ、結局わたしが観たいのは『お嬢さん』なんだよーっていう感じがある。男が何かを決断するために女が死んでいき、男女の垣根が揺るがないのは、わたしには納得いかない。『バーフバリ』もそうなんだけど、頼んでもいないのに勝手に復讐する男に勝手に観客がなにかを仮託することの危うさを考えてしまう。でも鷲谷花さんが『姫とホモソーシャル』の中で語っているように、女が男になにかを委ねたいという話でもないし、そこでいうと『ゲゲゲの謎』はそこをむしろ断絶してもいる。していることで、サヨの願いはどこにもいかないしどこにもなくきえさっている。それこそが狂骨の夢なのかもしれない。

サヨが水木とアレコレあるまで好きだったので、サヨに思い入れがありすぎるのかもしれない。いやでもあるよ、わたしフェミニストだしサヨだし、サヨみたいな人たちと一緒に生き延びていってるんだもん。

しかしそれでいうなら、なんかまさに誕生というかここからなんだろうな。水木がどんな風に労働をしていたのかは気になるな。幽霊族の家父長制と日本の家父長制の間で水木はどんな男性性を引き受けたのか。

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