本当に、BUCK-TICKはまだまだ10年20年、現役でステージに立ち続けてくれるものだと思ってた。
こんな突然の終わりじゃなくて、
ただ漠然と、80歳を過ぎたヤガミさんが『もうドラム叩くのしんどい(思うように叩けない)』的なことを言って、じゃあ最後にアルバム作って全国ツアーして東京と群馬で解散ライブしようぜって流れになって……って。
BUCK-TICKは解散したけど、個人での音楽活動は続けるよ、って。
それこそ死ぬまでずーーーーっと歌って、ギター弾いて、死ぬことなんてもっと先のことだと思ってた。
だからだろうか。
自分勝手なたらればだけど。
もしふらついた時に異変に気づいていたら、座り込んでしまった2曲目でコンサートを中止して救急車を呼んでいたら。
もしかしたら今日もまだ生きていたんじゃないかって。
致死率の高い病気だってことも、生還しても後遺症や寝たきりになる可能性が高いことも調べて知ったけど。
櫻井さんの人生から歌うこと、ステージに立つこと、ミュージシャン、アーティストであることを取り上げてしまったら。櫻井さんがなによりつらい、だろう。
最後までステージに立ち続けたことは最高の終幕だったのかもしれない。
でも。それでもまだ、ただ、生きていて欲しかった。
もっとずっと、歌っている姿を見たかった。
70歳、80歳、90歳になるまで。
老いて、衰えて。
それでも凄みや深さを増していく櫻井さんたちBUCK-TICKを見ていたかった。
時々離れたり、またこの沼に戻ってきて、『やばい、歳とって老けてきたのに年々深みが増してる』って、懐かしんだり惚れ直したりしたかった。
だって、先週、先々週まで元気だったじゃないか。
なんでこんな、こんなに、急にお別れしないといけないんだろう。
歌声にも深さや凄みが増してきて、妖艶さにも磨きがかかって、まだまだこれからって年齢だったじゃん。
日本中、果ては世界中を巻き込んだ嘘ならどれだけ良かっただろう。
さみしい、かなしい、かなしい、かないしい。