昼食の猪鍋も消化しきれないいうちに、夕食は但馬牛の鋤焼き。ごめん、旨かったんだけど、もう、しんどい。
猪鍋の方は、親しくしている隣家の当主が、息子さんが結婚した相手を連れて初めて帰ってくるのに合せて、一族郎党を集めて披露宴代りの宴会をした、その席に呼ばれたのだった。親戚でもないのに呼ばれた訳だ。どうなんだろう、断ることも出来たと思うが、隣家の当主とは今後も親しくつきあいたいので、お祝いを包んで招きに応じる方を選んだ。
但馬牛の鋤焼きの方は、きはら家の新年会。徳島と岡山から帰省して別宅に滞在中の子供たちとその母親が来て、甥っ子も彼女を連れて帰って来て。
楽しい時間が過ごせて、良かったと思う。
10年か15年ぐらい前だったかな、秋祭のときに同じように家の宴会をしたことがあって、そのときは、もっと嬉しく感じたな。家族が楽しそうにしているのを見て、大袈裟に言うと、家父長の醍醐味はこういう所にある、と感じたように思う。
まだ子たちが幼なかったからかな。彼らは独立を目前に控えていて、親の庇護の元にいるとは、もう言えない。
妻との関係も変った。かつての彼女は、もっと自分を抑えて、家長たる私を立てていたんだろうな。
寂しいか。いや、そんなことはない。もっともっと身軽になりたいと思う。