熊本地震の最初の大地震から8年。
この地震以来、気象庁は会見などで「余震」という言葉を使用しなくなった。「余震確率」も。
どれが本震か、即時的には判断できない。
このときのことも到底忘れられない。
2016年4月14日、夜9時26分に熊本地方で最大震度7の地震(M6.5)が起きた。会見は同日午後11時半に開催。
気象庁は防災上の注意事項として、余震に注意と言ってしまった。本震-余震型であり、この地震が本震と判断してしまった。
更に続報として、震度5または6弱の揺れに注意と呼び掛けてしまった→画像(翌15日の気象庁発表第6報から抜粋)。
(余談だが、当時の気象庁地震火山部には、まだ地震予知情報課があった。この名前はもうなくなった。311後からの流れでプレスリップや予知への期待は消え、大震法はなくなり判定会の名前も変わった)
しかし、同16日午前1時25分、同じ熊本地方で最大震度7、14日より大きいM7.3の地震が起きてしまった。
これは明らかに、本震後減衰する余震ではない。
むしろこちらを本震と言うべきと後になって分かった。
この問題は、大変重く受け止められた。
↓気象庁技術報告第135号「平成28年(2016年)熊本地震調査報告」(2018年)
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/gizyutu/135/gizyutu_135.html