今朝のミニ首都直下地震で、かつての東京湾北部地震、通称「湾北」の想定を思い出すなどした。今回の震央は湾というより陸的だけど…
緊急地震速報(EEW)は直下型ではほとんど間に合わないということは関係者にとっては常識だが、意外と知られていないらしい。Xを見たら「速報が間に合ってないんだけど」と不平を漏らす声がちらほら。EEWは予知じゃない、予知は現在の科学じゃできない。発生からp,s波の到達までの間がわずかであれば、間に合うはずがない。
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EEWの効果が最も期待されるのが、将来の南海トラフ(通称・南トラ(なんとら))大地震の津波対策である。
例えば高知県の黒潮町では最大34.4mの津波が想定される。津波到達までが早いため、EEWが来たらすぐ高台や津波タワーなどに逃げないといけない。想定では、地震発生から津波到達までは最短で0~5分しかない。
よその人から見れば無理ゲーとも思えるかもしれないが、命を諦めるわけにはいかない。
EEWは数秒、数分でも逃げるための猶予を与えてほしいということだ。あそこでEEWが来たら正常性バイアスなどにとらわれてる暇はない。命あっての物種だ。余計なことは考えず、すぐに逃げること!!!!
沖合の海底にDONET海底観測網が張り巡らされているのは、南トラ津波対策のため。