コロナ禍の前からパレードを待っている人たちは他人同士でぎゅうぎゅうに詰めるわけではなく、ある程度のスペースを開けてレジャーシートを敷いて場所取りをしていた。人が通れるだけのスペースがないと、新たに場所取りをしたい人が入って来れないしトイレや買い物のために誰も出ることができなくなってしまうから。しかし、その空いているスペースに周りの状況を察することなく、しかも他人のレジャーシートの上に自分のレジャーシートが重なるように敷いたりなんなら他人のシートの上に直接座ってくる人がたまにおり、それは往々にして日本語が通じない人であった。私もそういう“割り込み”をやられたことが何度もあるが、相手は皆日本語が通じないようだった。私は毎回拙い英語で「このシート 範囲内 私の場所 他のとこ 行く ください」と言い、通じたかどうかはさておき少なくとも文句を述べていることは伝えられたようで立ち去らせることに成功していたが、私のように自己主張激強者でなければそれはなかなか難しいらしく、あるいは文句を言っても無視されることも少なくないらしく、退いてもらえずに泣き寝入りする人が多いようだった。こうして舞浜のパークのオタクの中には薄っすらと外国人ゲストが近くに来ると警戒する風潮ができてしまったように思う。
今は特にインバウンド客が激増してそういう事案が頻発しているらしい。そういう“割り込み”をする人たちの一定数は自分がしているそれを“割り込み”だと認識していないような気もするし、パーソナルスペースの感覚に違いがあるのかもしれない。それにしても、先にレジャーシートを敷いて場所取りしている人たち(たくさんいる)を見て「なんとなくこういうルールがあるのかな」と察するのが難しいのか、そういうことをあえてやらないのか。
私も舞浜のパークに疎ければ「なんで日本の舞浜オタクってパレードやショー待ち中に外国人観光客ゲストを敬遠する傾向にあるの?差別?」と思っていただろうが、実際に何度も体験しているので「まあ仕方ないだろうな〜」という気持ちの方が強い。シーのシーのハーバーショーだと、ショーが始まる直前に立ったタイミングで後ろから来て最前列に子供をねじ込む人もいるし……。年パス持って年に何十回も行っていたわけではない私でもそういう経験をしたことが何度もある(しかも全員日本語が通じない人たちだった)んだから、かなり頻繁に起こっていることなんだろうと想像できてしまい……。どうすればいいんだろうね。