ベンジャミンが私の相談事に重々しく答えた。
「酔ったふりして甘える。これしかないわ」
ちなみに相談内容は「どうすればロックマンに対し恋人らしい接し方が出来るのか」だ。今更態度を変えるのは恥ずかしい。でも少しぐらい甘い雰囲気になりたい願望は私にもある。
有り難い助言だが私は首を横に振る。
「無理」
「無理じゃない。するのよナナリー」
「二樽飲んでも酔わないって知られてるから」
「何でロックマンの前で二樽も飲むのよ!」
「ロックマンの前で飲んだんじゃなくて私が飲んだところにあいつが来たの!」
「言い訳しない!」
本当なのに。
しかし親友はそこで私を見捨てる事無く新たな助言をくれた。
「普通のチョコだと思って沢山食べてたらお酒入りで予想外に酔っちゃった作戦よ」
ベンジャミンが過去に読んだ恋愛小説にそういった場面があったそうだ。ありがとうベンジャミン、件の作家さん。
結論から言う。ウイスキーボンボンを購入する瞬間を、驚きの遭遇率を誇る金髪男に目撃されこの作戦は始まる前に頓挫した。
ただし、菓子を買うだけにしては深刻な顔だと見咎められ事の次第を洗いざらい吐かされた私は、やたら上機嫌のロックマンの膝上で至近距離からふにゃけた笑顔をたっぷり浴びる羽目となった。思ってた甘い雰囲気と違う。
#1T67SS
酔っ払いショコラ
@rokka_67 案の定、遭遇しちゃいました笑
本当ですね、何故そんな所に!前会った時とかに7が気に入ったお菓子を自分で調達しにきたんですかね……?🤔
甘い雰囲気に自分で出来なかった!と悔しがる7なんですが、6はご満悦です。67一生いちゃいちゃしていて欲しいですね……!