小説『ガニメデの優しい巨人』のネタバレ含む
『星を継ぐもの』の続編で、ガニメディアン(巨人)と地球人(阪神)のファーストコンタクトものなんだが、そこに出てくる巨人の性質、文化、暮らしぶりがすごくマルクス主義的。
「各人はその能力に応じて働き、その必要に応じて受け取る」を地で行く形で生活し、労働をするというより個人の喜びのために進んで社会に貢献しているだけ。きっつい労働により疎外されたものはいないし、社会に溶け込めずに問題を起こす人物も手厚い福祉を受けていそう。
巨人は進化の過程で他の生物や同族間での生殺与奪を経ずに(人類を科学技術で遥かに凌ぐ)知的生物まで進化しているので競争心がなく、そのため資本主義経済みたいなものも存在しないので、資本主義→革命→共産主義っていう発展段階説みたいな進歩は経ないでそういう状態になっているので、その点ではマルクス主義的ではないとも言えるのだが。
阪神はギャグです。