避難所のニュースで流れてくる写真を見ると、仕切りがなくて雑魚寝しているような感じで、行く必要があるのに行きにくい人は多いだろうなと想像する。特にトランスジェンダーの方を始めとして、見た目によって判断されるジェンダーと自認にズレがある人などは、避難所に行くこと自体のハードルがより高くなると思う。
日常で差別される人々は、非常時でより酷く差別される。地震の被害の映像を見るだけでショックを受けている上に、そういうことを考えると更に落ち込む。

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Twitterで昔の避難所生活の経験を話す人が、「暗黙の了解で男女で分かれているのに、女性の空間にいつもおじさんがいて怖かった」といったことを呟いていて、それが色々な想像に拍車をかけて、気持ちが重くなった。
自分の考えをあまりきちんとした文章に起こせないので、とりあえず箇条書きで考えたことを書いておく。

・大前提、個別のケースとして、本当にその人が性加害をはたらいていたのかもしれない。無論、それは容認できない。
・ただ、似たようなケースが沢山ある中には、そのような人はトランスジェンダーで、どこにも居場所がなくて苦しんでいた人ということもあるはず。
・これは、(性暴力と性差別が許されないのは前提の上で、)そもそも仕切りがなくプライバシーが守られない避難所の構造や、その状況で男女というセパレート方法を取ったことなどにも問題があると思う。
・こうしたことは、非常時になってから考えても上手くいかないことが多いと思うので、事前にどのように場作りをするか考えておかないといけない。
・日常生活で、トランスジェンダーがトイレに入ると痴漢と間違われることがあるが、それが非常時には避難生活の場でずっと起こり続けるわけで、あまりに辛い。
・全個室型のオールジェンダートイレの必要性の議論ともつながるところがある。

ここまで書いて思い出したけど、『論叢クィア』の中のどれかの号で、東日本大震災(確か)の時のこうした状況の当事者に聞き取り調査した論文を読んだような気がする。
つい先日読んだばかりで、すぐにこんなことが起こるとは。知ったこと、学んだこと、考えたことを一つ一つ消化して、発信して、多くの人と一緒に考えていく営みを続けていくことは本当に大切だ。

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