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『モダン語の世界へ 流行語で探る近現代』山室信一
図書館配架では「言語学」分類でしたが、筆者は「思想連鎖史」が専門分野らしいです。(知らない学問……)
日本が、海外(西洋圏)からの文化や思想を吸収することで生まれた「モダン語」を紹介しながら、当時の社会世相にまで踏み込んでの言及は、読んでいて「へえ!」の嵐。
「デモクラシー」ということばがブームになったので、「デモクラチる」(格差意識を一時的に忘れる)のほかに「デモクラ起こしとる」(雇用主に不当に反抗している、ニュアンス)などの用例が生まれた。「モトクラシー」(灯台下暗し が語源)など、ちょっと皮肉ったことば遊びは、日本のモダン語では数多い。

日本は外来語を冗談や皮肉の言葉遊びとして、意味を「曲解」「矮小化」していく傾向は昔からなのだろう。少しさかのぼれば「フェミニズム」(女性に優しいの意味として)最近だと「ハラスメント」(ちょっかいくらいのニュアンスでは?)と連綿と続く「負の」歴史を感じさせる。
iwanami.co.jp/book/b570600.htm
    # 読了 

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