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正月より立春が先に来たのを詠んだ歌は他にもあって、『万葉集』の4488~4490にあるわね。
一首だけ紹介。
み雪降る冬は今日のみ鶯の鳴かむ春へは明日にしあるらし
平安時代にはこの「旧年立春」は歌の題に使われるようになるんだけど、面白いのは『古今集』では「春」の歌なのに、平安中期以降は「冬」の歌として扱われるようになるんだよね。
『古今集』が季節と暦のズレを話題にした歌を一番最初に置いたのは、多分意図的なものだろうねー。

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