「分かってんだろ……俺の気持ち」
「な、にが…?」
手を重ねて自分を見つめる相澤の切なげな表情に一瞬声が上擦る山田がこれは演技、これは演技と頭で念仏を唱える。
「お前が友達でいたいのは分かってる……でも俺は、ずっと……お前のことが……」
キスが出来る距離まで近付いた唇に収録前に5回抜いたのに痛いくらい張り詰めてきた息子と相澤の吐息にフー…フー…と息をついてキスに耐える。
「……それとも好きな子でもいるのか?」
お前だよ!!!!!!!!とマイクぶっ壊すレベルで叫びたい気持ちを抑えて首を横に振るとぱぁっと嬉しそうな顔をして抱きついてきた相澤にやばいやばいと抱きしめれずに宙に浮いてる両手をわきわきと動かす。
「まだ俺にもチャンスあるって……自惚れてもいいか?」
耳元で囁くな!!ちんこ痛ってぇんダヨ!!!!!とはふはふ…と興奮でどうにかなる…と性欲増強剤の効果でガチガチになった息子が抱きついている相澤に当たらないように腰を引いてるが相澤はそれを許さない。
「俺、お前といっぱいしたいことがあったんだ…」
山田の膝の上に乗った相澤がぴったり密着して尻で息子を絶妙で最高の重みと圧で押し潰して優しく揺らす。
「何か当ててみろよ……ひざし」
クスクスと笑いながら耳元で囁かれて脳から幸せホルモンがどぱどぱ放出されてる。
「最初はキ……」
顔を上げて甘えるように鼻先を擦り付ける相澤に「き、キス……?」と答えたら
「ん……」
と目を閉じて唇を差し出されたら……無理だろ!!!!!!!!と思いっきり抱きしめて相澤とキスしまくる山田。
おい、がっつきすぎ…と笑いながら首に腕を回してキスを受け入れる相澤に好きだ好きだ好きだ好きだとキスの合間で何度も告白するが香山先輩にスリッパで思いっきり頭を叩かれて終了。
「へ……は、あ……、香山……先輩……?」
完全に自分のマンションでの出来事と錯覚していた山田が興奮しまま周りを見回す。
「18分…結構早かったわね」
「コイツ、もっとやれると思ってたんですがね…」
山田も普通の男ってことねと呑気に会話してる2人がお疲れ様でーすと帰ろうとするので思わず相澤!と呼び止めた山田がさっきの…俺の告白…と好き好きと連発したガキ丸出しの告白に恥ずかしくなって声が小さくなる山田に
「今夜、お前ん家で返事する」
と言われてこいつには敵わないと完全敗北した山田ははぃ………っと手で真っ赤になった顔を隠す。
今夜、友情に新しい関係がプラスされることが決定した。