ノンバイナリーと名乗ることへの葛藤
「ノンバイナリーの場合、ノンバイナリーの典型的な服装コードそのものがないので自然と異端になりがち」といった意見を目にして、やっぱりそういう理解になるよねえと自分のアイデンティティにまた自信がなくなってしまった。
わたしはTLで見かけるノンバイナリーのひとたちのように中性的でも、上記のような異端でもない。服装によって身体と折り合いをつける試みはするけれど、中性的や異端に辿り着きたいと思ったことはあまりない。
試してみたい好奇心はあるけれど、一度やってみたらわりと満足してそれきりになっちゃうような気もする。
無印良品で買ったカットソーとワイドパンツ
で隣駅のロフトに出向き松山油脂のヘアクリームを買う。わたしは冴えない凡百のパーソン。
黙っていればシス女性たちに埋没できるのにノンバイナリーと名乗っていいのかという葛藤は常に喉元にわだかまっていて、ときどき呼吸がしにくい。
そして上記した「異端になりがち」といった意見を目にすると、わだかまっていた葛藤がぼぼんと膨れ上がって気管を塞ぎ、肺を潰す。
シス女性に埋没できてしまう負い目はあるのに、だからといって異端にもなれない。なんだか「わたし」がどんどん稀釈されてまずいカルピスになっちゃったような、うっすらとした絶望感だけが確かに残る
様々な目的に使える、日本の汎用マストドンサーバーです。安定した利用環境と、多数の独自機能を提供しています。
「"自然と異端になりがち"なのに異端に見えない」わたしは「ノンバイナリー"らしく"ない」とみなされてしまうかもしれなくて、もしもそうみなされたとき「あなたは本当にノンバイナリーなのか?」という、わたしの呼吸を止めるような問いを投げかけられるかもしれない。そのことを想像するだけで心細くなってくる。