『ジガルタンダ・ダブルX』観た
映画撮影を騙り暗殺…なるほどインドらしい政治絡みヤクザ抗争劇ね…と油断して観ていたら、人が人に魅せられ、人が更正し、蹂躙される者達の血の叫びに至るときの衝撃。撮り続けろ、映画の力はここにあると堂々たる宣言。凄いところにきた。
映画に選ばれたことは僥倖か災厄か。情緒が振り回された。
映画や映画スターがどう扱われているか、インド社会の映画熱理解が進んで面白い。事の始まりもプロパガンダだったものね。監督は映画の暴力性も認識しつつ、それでも映画の力を信じているのだな。そして、イーストウッドの継承に溢れる映画愛を感じる。
というか、明らかにインド映画なのにウエスタンを感じるのがなんだか凄かった。音楽も両者を混ぜた様に感じたし。政治家と警察とヤクザと密林と像、スローモションでのアクション、群舞もあるのに、でもウエスタン。で、相当な社会派映画。どんな映画か一言で表せないジャンル不明、だがそこが良い的な。面白いわ…
腹をくくってレイ監督に豹変するところ、シーザーがちんまりなのに堂々として変な魅力あるのが好き。踊り、振りがかなり面白かった。まだまだ面白い画インドの、タミルの映画はあるのだな。