『交渉人』観た
交渉人vs交渉人をやれば絶対面白いはず…を成功した作品ですね。面白かった。
立てこもる交渉人の成り行きと警官汚職の解明の二本の軸を絡ませて同時進行するので、スリルが絶えない。そして、手の内を知ってる者同士のやり合いで心理戦になるのだから、まあ楽しいですよね。
あと上手いなと思ったのは、主人公が仲間の警察官らの同情を呼び起こす演説を入れるところ。主人公が無実だとわかっている鑑賞者にも、今一度共感を抱かせる作り。で、実際射殺を躊躇うのとかグッとくるのだよね。人質の不安と同情の間を揺れる感じも面白かった。ポール・ジアマッティの人懐っこい愛嬌と正義感の塩梅が良かったー。
しかしジアマッティさん、先日観た『ホールドオーバーズ』の演技と全然違って、すごいなと思った。他の作品でも見ているはずなのにあまり記憶が無くて申し訳ない(『サイドウェイ』は覚えてるが嫌いなので…)。
お仕事映画として観たかった気持ちもあるので、終盤に交渉人という職業としての心理戦が無くなってしまったのはやや残念。でも信用と賭けの絶妙なやりとりがスリリングで面白かった。振り返ると、犯人が結構印象的な言動していて最悪だったね。悪い奴だ。
『交渉人』続き
どうすんだこれという空気でやたら射殺したがる警察にハイテンションな主人公で立てこもり事件は派手な緊迫感があるが、汚職事件はすごい地味という、ちょっと変わった可笑しみのある作品に感じた。
「仲間を信じられないとき、信用できるのは他人」なかなかいい台詞だったな。
#映画 #感想