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『永遠に僕のもの』観た

1971年の実際の事件を元に。所謂サイコパスと思われる青年、「世の中の全てのものは自分のもの」と語るように窃盗が"得意"なのだが、しかし得られないものもあったのかもね、という彼なりの孤独や虚しさに視線を向けた作品かな。

主人公はラモン青年とその家族と出会い次々と犯罪を重ねていく。この家族が窃盗稼業をしているのが自然に語られるのでまず驚く。主人公がこの犯罪者達とも明らかに思考回路が異なるというのも自然に見えてくる。迷いなく欲のままに動いているようで、しかし彼自身が明確に認識できずに手を出せないものの周りを漂うような様子に、彼は今何をどう思っているのだろうかと惹きつけられるようだった。思いがけず、ラモンとの距離の揺れが情緒たっぷりで良かった…。

感情や行動が想定の横を行く感じ、また見目の麗しさに無垢を感じ取ってしまうように、危うさにも美がある様に撮られていて、なかなか好きな作品だった。色使いもいいし、音楽がとても好みの感じで、大好きですね。ダンスもとても癖になる感じで、良い。

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