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自分の分野を掘り下げ続けていることにより、地上にいる学生と自分の距離が相対的に広がり続けている。それによって、「もうちょっと掘れるでしょあなた」のラインが下がりすぎたり、自分が地上に戻りにくくなって噛み合っていない感覚がある。
でも「先生は博士とってるんだから、私たちにそれを求められたら困ります」という趣旨のことを言われたときは、ちょっとこたえた。
自分の分野を掘り下げ続けていることにより、地上にいる学生と自分の距離が相対的に広がり続けている。それによって、「もうちょっと掘れるでしょあなた」のラインが下がりすぎたり、自分が地上に戻りにくくなって噛み合っていない感覚がある。
でも「先生は博士とってるんだから、私たちにそれを求められたら困ります」という趣旨のことを言われたときは、ちょっとこたえた。
本音としては「せっかくここまで掘ったからちょっと覗いてみてほしい」という感覚がありつつ、地上にいる人からするとそれは不気味かつ面倒な世界なだろうと思う。だから深くまで潜ることを強いることは悪手なのだろうと思う。むしろ少しでも掘ってくれたこと、スコップを持ってくれたことを喜ぶべきなのだと思う。いちどその楽しさを知ってくれた人は、自分で掘り進めてくれるはずだから。必要なのは深く掘ってもらうことではなく、掘ることの楽しさを知ってもらうこと。