すごく、悲しい。
完膚なきまでに終わってしまったから。
もう二度と、リアルタイムの続編が作られることはない幕引きをされてしまったから。
11年間もタイバニを噛み締めて、シュテルンビルトにいたのに、灯火が消えてしまって、これからどうやって生きればいいのかわからない。
つらい。空いた穴が大きすぎて受け止められない。
けれども、物語として完璧だった。
奇跡が起きてタイガーの能力が回復するような夢みたいなことが起こらない。
バーナビーは痛みを引きずったままヒーローを続けるため足掻く。
ルナティックが生きている望みはなく。
ウロボロスは警察の手も届かないような深くに根差した悪としてあり続ける。
この現実的なシビアさを、私は愛している。
フィクションの中に描き出されるリアルな問題や痛みがタイバニの魅力なんだ。
疲れた現代人へのエール、大人のアニメなんだ。
だからもう絶対に、覆らない。戻らない。
また始まったストーリーは、かくして終わる。
すごく、美しい。

#リアタイバニ