(続き)→ 高校の夏休みの補習や海辺でのキャンプ、村の豊年祭や牛オーラセー(闘牛)、おばぁの誕生日などの出来事を挟みながら、淡々と過ぎていく山原の日々。
そんな中、日焼けするのが嫌で、勉強や家の手伝いが面倒で、野球部の男子がちょっと気になる夏美の姿が、自然体で描写されます。
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一方、ゴルフ場開発で伐採される森や、アメリカ人を父に持つ同級生、おばぁの沖縄戦など、社会的なテーマもほんの僅かに登場。
それらは特に深掘りされませんが、その語られなさがゆえにかえって印象的です。
漫画家・いしかわじゅん氏からの評価も高い本作、未読の方はこの機会にぜひ。