沖縄の作家・宮里千里さんといえば、『アコークロー』『ウーマク!』などの軽妙洒脱なエッセイはもちろん、沖縄・アジアの伝統的祭祀を取材した”音の記録”でも有名。
こちら1993年刊行の『シマサバはいて』もまた、楽しさ溢れるエッセイ集です。
(続く)→

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(続き)→ 本書巻頭のエッセイでは、シマサバ(島ぞうり)から市役所のエレベーター、勝連町平敷屋エイサー、バリやマニラでの体験まで話が飛ぶのですが、各所に千里さんのユニークな視点や豊富な知識とユーモアが散りばめられ、読者を魅了します。
他にも沖縄・アジアを縦横無尽に巡るお話、計8篇を収録。
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千里さんのエッセイのもう一つの魅力は、その語り口。
“イーヒーアーハー話をする“
”ティビチとウインナーと…アンシから…豆腐ン!”
など、親しみやすい口語体の所々に、生き生きとした沖縄語的表現が混じり、独特の味わいに。
少し昔の沖縄の、懐かしい景色や人の営みを蘇らせてくれる好著です。

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