こちら『遥かなる甲子園』(単行本1987/文庫1990刊)は、高校野球を取り上げたノンフィクション。
舞台は、聴覚に障がいを持つ子ども達のため、1978年に沖縄・北中城村に設立された「北城ろう学校」。
その高等部の生徒達16名が野球部を作り、81〜83年にかけて甲子園を目指す姿を追った作品です。
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(続き)→ 耳が聞こえない事によるプレーのやりにくさや高野連加盟の壁など、様々な困難がありながらも練習を続け、野球に打ち込む選手達と監督。
当時その様子が全国に報じられ、県内外の多くの人々から応援があったそう。
また本作は後に漫画化・映画化もされています。
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ところで、生徒達が聴覚を失う原因となったのは、1964年にアメリカで大流行した風疹。
それが米軍基地経由で沖縄住民に拡散、感染した妊婦の子ども500名近くが聴覚障がいを持って生まれました。
そのため子どもの親達は自分を責め苦悩し、それだけに野球を通してのわが子の成長を喜んだのです。

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