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「沖縄の歩いた道」、これは凄い本です。
1972年の”沖縄日本復帰”を起点とし、日米両政府に翻弄される沖縄の近・現代代史を紐解く本書。
著者は近代史研究の第一人者・新崎盛暉氏、刊行は復帰直後の1973年。
これが何と、中学生向けの「ポプラ・ブックス」シリーズとして書かれた一冊なのです。
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本書は冒頭で、日本復帰の問題点を提起。
そして一旦、琉球王朝時代から沖縄戦までの歴史を回顧。
次に戦後日本の民主化・沖縄の米軍支配・ベトナム戦争・日中国交回復など、沖縄を巡る世界情勢を、丁寧に解説。
そこから沖縄返還に潜む日米政府の思惑と、日本復帰の隠れた狙いが浮き彫りに。
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沖縄の歴史を通して見えてくる、日本の矛盾や欺瞞。
著者はそこから、子ども達が政治や社会に興味を持ち、批判の目を養う事を願いました。
そして、苦難の道を歩いた沖縄からの視点で日本と世界を眺め、より良い未来を考える事を。
まさに本書は、今の私達大人こそが心して読むべきでしょう。
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