第4章 禁止・賠償・リスク 〈応報刑論と抑止刑論〉
・応報刑論は抑止の失敗を許容するように思われる。なぜなら、刑罰はあくまで抑止可能性とは独立に決められるからである。
・功利主義的な考え方によれば、刑罰そのものによる苦痛と、刑罰により犯罪が抑止されることにより潜在的な被害者の不幸が減少することが釣り合うように刑罰を決めるべきだ、と言うだろう。
・応報論的枠組と自己防衛についての論点を結合させることができる。自己防衛で使用できる手段の上限は、意図された害悪の量によって決まる量(それは害悪の量そのものより大きい)と応報論で決まる刑罰の量の和になるだろう。
(りーふメモ:防衛的害悪が害悪そのものより大きいのはなぜ? 自己防衛で使える手段が、それに応報論の刑罰が足されたものになるのはなぜ?)
#読書 #アナーキー国家ユートピア