モーテン・H・クリスチャンセン[著]/ニック・チェイター[著]/塩原 通緒[訳]『言語はこうして生まれる』(新潮社 、2022)むっちゃくちゃ面白かった!!「人間には素晴らしいジェスチャーゲーム能力がある。即ち、即興で繰り出される柔軟な身ぶりや音声の相互理解を積極的に利用して意思疎通を図る能力だ」という仮説を軸に「言語」を考察する。その論は心理言語学や認知言語学、行動科学や認知科学の知見を皮切りに、神経科学、遺伝学、人類学、動物行動学、コンピューターサイエンスと横断していく。
《ヒトはいつでも新しい話し方、新しい考え方による世界観を学ぶことができる。これはどの新しい領域を学ぶときでも同様だ》
チョムスキーやピンカー、サピア=ウォーフの先を見せてくれる、実に知的興趣が尽きない本でした。日本語訳も非常にこなれています。
https://www.shinchosha.co.jp/book/507311/#b_review
相手に何かを伝えるため、人間は即興で言葉を生みだす。それは互いにヒントを与えあうジェスチャーゲーム(言葉当て遊び)のようなものだ。ゲームが繰り返されるたびに、言葉は単純化され、様式化され、やがて言語の体系が生まれる。神経
www.shinchosha.co.jp