All Lives Matterの作文の件
https://www.moj.go.jp/content/001393368.pdf
ここで全文読める。
作文そのものはこどもの率直な感想で、それ自体尊重されないといけないと思った。6歳からアメリカで暮らし、フィリピンミックスの先輩とアジア人としての不安を分け合ったことのある子。
この子がこどもの心で「アジア人も不安だったよ」と言いたくなる気持ちにバッテンは付けられようもない。「ブルーカラーの多いブラックの生命の危機ほどじゃないんだから、ハイクラス家庭のジャパニーズのこどもの不安くらい我慢しなさい」と言ってしまったら終わる何かはある。私はそういうことを知っている。
だからやっぱり、大人が政治的な意味を教えてあげなきゃいけないシーンだと思う。
All Lives Matterということばの政治的な意味を知らない子がそのことばを使ってはいけません、というのを教えるのは大人の役目。
そのことばそのものが白人至上主義者に奪われてしまったんだよ、悲しいことだけれど、と教える役目。
そしてもし、その子が「こう書けば白人社会で迫害されない」という学習をしかけていたら、そうじゃないんだと教える役目。
All Lives Matterの作文の件3
私はアメリカに行ったことがないし、海外旅行も両手でおさまるくらいしか行ったことがない。
そんな私が現地の感覚をわかろうとするのは無理があるんだけど、
少なくともこの作文に書き込まれた不安な気持ちを「添削」することは良くない。絶対に良くない。
でもこの子が得々と「All Lives Matter」の文字列を持ってきたこと、この子の賢さや現地感覚でほんのりとでも意味がわからないわけないのに出してきたことについて、大人が話してやらなきゃいけないんじゃないの、と思う。