朗読ってすごい。
小さな子どもの頃のわたしは、寝る前に毎晩母に絵本の読み聞かせをしてもらっていました。それも平均3冊以上は読み終わらなきゃ寝なかったそうです。
じぶんで絵本が読めるようになってからは音読の時期を経ずにいきなり黙読のフェーズに突入したので、わたしは母に声にはしなくてもちゃんと読めているんだよと伝えるべく、3歳の少ない語彙で一生懸命考えて「いぬちゃんは心でおはなしよんでいるの」と説明して、わかってもらえたのを覚えています。
で、それ以来わたしはン十年ひたすら黙読しかしてこなかったのです。音読は目で文字を追うスピードとズレが生じてしまうのがまどろっこしくてずっと苦手でした。そんなわたしが「音読してもらったほうが頭に入るから音読して」というお友だちのリクエストに応えて昨日はじめて朗読会をしたのです。作品は「星の王子さま」でした。
結果は、目から鱗でした。人に読み聞かせる朗読って、一人でする黙読に比べてものすごくゆっくり読み、声に出し、同じスピードで考えるので、じぶんのクロック数を意識して下げるような感覚がありました。禅でもしてるみたいに落ち着いた気持ちでゆったりと作品に向き合うことが出来、とても気持ちがよかったです。また朗読会します。