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暦といえば、ドイツには中世以来『カレンダー・ゲシヒテン(暦物語)』と呼ばれるジャンルの創作があって、もともと暦には占いや気象の話、引いては故事や逸話などの実用的な読み物がついていたんだけど、そのうち作り話やお伽噺の類が載せられるようになる
例えば、ヨハン・ペーター・ヘーベルの『カレンダー・ゲシヒテン』などがそれで、ヨーロッパにおける歴史=物語(どちらもGeshichte)という語りの虚構性を意識する精神風土の一端が認められる
一方で暦物語の読み物としての気楽さはブレヒトの『暦物語』に受け継がれていくけど、カレンダーとしょうもない名言やらを組み合わせたり、あるいは動物をあしらって軽い癒しを求めたりするのは現代日本においても認められるし、マクロコスモスとミクロコスモスの照応関係を媒介していたかつての暦の役割の名残を感じられる、かもしれない

· · てうるぎあ · 0 · 7 · 8
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