『ウェイク』4ページに出てくる「What chance cuddleys」
の一節は、実は2世紀にアイルランドで教会を築いたCuldeesへの言及を含むかもしれません。
今週の金曜日で鍵となる1132年の出来事の一つに、クロンマクニーシのカルディー族長オローリ・オノクティン(Uareirghe Ua Neachtain)の死があります。
19世紀にウィリアム・リーヴス博士が書いた長編論文では、カルディー族の名前の由来から同一族にまつわる古代アイルランド民謡まで、実に興味深い考察がなされています。https://www.jstor.org/stable/pdf/30079259.pdf
どうやら、カルディー族は禁欲主義を突き詰め、最も純粋な信仰の体得を目指したようです。伝説的な存在なので、歴史をとおして様々な誤解の種にもなってきました。現代文学では、例えばデイヴィッド・ミッチェルの『ボーン・クロックス』にカルディー族の末裔である隠遁者たち(anchorites)が出てきます。https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014583/