狂人号読み返して、ああ〜…!個を放棄し全の循環を巡り続けることで死を超越する大群と、「信念に命を賭す」ことで「彼という個人を存続させ」たダリオの鮮烈な対比。シーボーンに抗う人たちの姿がここに凝縮されている

信念に命を賭すことは彼という個人を存続させる行為…(ソーンズ追憶映写済プレイヤーへの追加ダメージ)

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人類という種の生存も自身の生存も構わず欲望という個の尊厳を証明しやがったソーンズ、大群の生存への反駁としてあまりに強靱で美しくて、加減しろ!!!!!!

狂人号再読感想ツリーのつもりだったのに流れるようにソーンズ追憶に話が飛んだ。通読は一年ぶりなんだけど、面白かったな。グレイディーアが記憶より常に口悪くてちょっと笑っちゃった。次はゴミクズカウントするか…

推しの出番は延々と咀嚼するオタクなのでさすがにエリジウムさんに関してはぜんぶ記憶通りで、特に感想の変化はなかったな。つまり、良くて…辛くて…。正義感も熱さも冒険心もあるのに、冷静な判断力が備わっていた結果、最後の自省に行き着くのが本当に見てて辛い。エリジウムは愚かな栄華を夢見て征服に乗り出さないし、普通の少年を危険地帯に戻したいとも思わない。狂人でないのでエリジウムは愚かで偉大な人たちの物語に加わりきれなかった。

ジョディ相手に調子のいいムーヴをしたかと思えば、あのケルシー先生に向かって「あなたが無事で良かった。心底ほっとしました。」とさらりと言うエリジウムさん。イベント読者へのこの人はやかましい自称イケメンですが中身も正真正銘のイケメンですという紹介が完璧。このあとエリジウムさんを助けたケルシー先生が無事で何よりだって言うのもいいよね…。

アイリーニが「無意味な死」なんて存在しないと啖呵切るところ、めちゃくちゃ格好いいけどこの作品として犠牲に意味があるなんて言い切ってしまっていいのかな…とも初読で思ってしまったんだけど、これはしっかりアイリーニの回想秘録で回収されてて、「意味のある死という言い回しはロマンで死を飾り立てているにすぎない」「師匠の死には意味があると反論する前に……あの方が生きていてくださったら、それが一番いいのに、と思っていました」と素朴な哀惜をアイリーニ自身が語っているので、持ってる人はぜひ秘録読んでほしい

ここ 狂人号で屈指の好きセリフ 狂人号の前が吾れ先導者たらんだった理由がよく分かる 聞こえているかアンドアイン…

スペクター…好きだ… 本当に格好いい このセリフが理解できてるようで表面的にしか呑み込めてない気がするから咀嚼したい

ディヴィニティエンドに語りかけるアマイアを見ると、ああ彼女のやってることもより良い人類になるために、なのだな…と思う アマイアはまだ安全に生きてた(ように見える)からまだ心情的に否定しやすいけれど、今のテラで生きることはシーボーンになるよりマシなのか分からなくなる出来事を私達はたくさん見てきてるし…

シーボーンに共感させないためかイベリア関連のストーリーにこういう視点はないのだけど、アイリーニ含む裁判所の面々は、どうして私たちが深海に救いを求めなければならなかったか分かるかと詰られなければならないと思う エーギルの深海教徒は事実存在したとしても人種差別は間違いなくあったのだから

12章済なのもあってアマイアの人間への冷ややかな眼差しに無視できないものを感じてしまう

ジョディが格好良かったとかもっといろいろあるけど時間をおいてしまって高ぶりから瑞々しさが失われてしまった ここで打ち止めにするか

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