「日本で生まれたが、育ったのはブラジル人の家庭だ。身についた考えやふるまいはどうしてもブラジル流になる。日本語を話せるようになってもクラスにうまく溶け込めなかった」
「たとえば、ブラジル人は意見をストレートに話す。日本人が言えないところを言っちゃったりして『こいつ何だ』となる」
「みんながお年玉のことで騒いでいても話に混ざれない。節分が何なのかもわからない。日本語は話せても読み書きは苦手」
「親の通訳が日課。学校はもちろん、病院や役所の手続きにも付き添って通訳した。「小1とかでもう親より日本語が話せたから。自分がしっかりしなきゃという気持ちはいつもあった」