本を読む読まないも読まない理由を述べたりするのは当人の勝手だし、読んだ本を駄本と評するのも自由だけどさ。
私は『五色の虹』は面白いと思ったよ。元在校生達の証言を聞けるギリギリのタイミングだったと思うしね。
当時、彼らがどう考え、今はどう生きているのか。
戦後、大物政治家になったが現在は昨日のことすら記憶がおぼつかない者、政府に監視されていてインタビューを途中で切り上げざるを得ない者、今もなお外国語の習得に励む者、老人ホームで暮らす者、本当に様々で。
満州建国大学が誉められたものじゃないのは事実。そこに対する批判は必須というのも分かる。
でも、それでも、この本は良い本だと私は思ったよ。
この筆者は注目点が今目の前で生きている人から全くブレないんで、そこが物足りなくなる時もあるけど、別にこの世にある本は彼が書いた物だけではないからね。こっちで補完するさ。