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尾身先生は「ITベンダー囲い込みで電子カルテの相互運用性が低い」ことの問題意識が高いのに、データ活用の問題の例としてCOCOAを挙げるのは双方とも不適切だなぁと思いました。

新型コロナが「5類」に、今こそ議論すべきIT戦略とは?対策分科会・尾身会長に聞く
xtech.nikkei.com/atcl/nxt/colu

尾身先生は、落ち着いているときに議論して良いものを作っておくのが重要だが、平時から作られている病院のシステムが、ITベンダーの独自仕様で互換性が悪いことを問題にしている(JCHOで57の病院を見ていた経験が活かされている)。
だが、日経コンピュータ外薗記者は緊急時に作ったHER-SYSとCOCOAを例に挙げたため、話がおかしくなっている。
電子カルテ等の医療機関内のデータであれば、尾身先生のいう「感染症の専門家と市民」の話に閉じることができる。
これが、COCOAを持ち出して、常に持ち歩くスマートフォン端末の話にすると、扱われる情報の量・範囲が飛躍的に増えるため、信頼を得ないといけない範囲も爆発的に広がるのである。
尾身先生は、「市民」が「政治への信頼」をすれば、と単純化しているが、スマートフォン端末を悪用するのは、(国外も含めた)警察・情報機関・軍などである。悪用するような組織ほど、政治家などのコントロールを逃れる動きをしがちである。

そのときに、市民の代わりとして立つ、国際的なプラットフォーム事業者(Google/Apple)からの信頼も必要なのだ、ということは、本来は日経コンピュータ側が知識を持って語れないといけないよね。

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